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名古屋市緑区の加藤厚税理士事務所 相続税 贈与税 相続対策 中京大学非常勤講師

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贈与したものを元に戻した場合の贈与税

専門家でない限り、よくあると思うのですが、良かれと思って子供に贈与してあげたけど、よくよく贈与した財産を計算すると凄い税金が発生するということがありませんか?

【質問】
 昨年、子供に土地を200坪分贈与し、登記を済ませました。今年になって3月15日までに子供の贈与税を申告すべく、税務署へ相談に行って計算してもらってところ、贈与税額がなんと1000万円にもなるとのこと。「えっ、そんなにかかるの?」こんな金額はとても子供には納税できそうにありません。そこで100坪分を私の名義に戻して、子供へは100坪分の贈与をしたことにしたいのですが、問題ないでしょうか?

【回答】
 このような贈与行為が軽率に行われたようなときには、贈与税の申告期限等までに贈与財産のすべてを元の所有者の名義に戻した場合に限って、贈与の事実がなかったものとして取り扱われます。

【解説】
 不動産、株式等の名義変更があった場合には、対価の授受が行われないときは、原則として贈与があったものとして取り扱います。しかし、不動産等の贈与登記をしたことが過誤に基づき、又は軽率におこなわれたものであり、かつ、それが取得者の年齢、社会的地位その他により確認できるときは、贈与税の申告もしくは決定又は更正の日前までに財産の名義を元の所有者としたときに限って、贈与がなかったものとして取り扱われます。

 この質問の場合、贈与登記が軽率に行われたと認められたとしても、土地の一部だけをあなたの名義に戻しただけでは、子供さんに対し1000万円の贈与税が課税されることになりますので、贈与した土地200坪すべてをあなたの名義に戻す必要があります。そして改めて評価の計算をして贈与をして下さい。



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